2005年07月02日

目標立てただけじゃ改善は進まない

会社方針として業務改善が掲げられると、その方針が各部門の方針に落とし込まれていきます。
部門長は、年度末あたりになると、頭を悩ませながら次年度の目標作成において、「○○の改善による20%のコスト削減」といったような文言を企画書の中にちりばめていきます。
また、部門方針が決まったら、その下の各部署も同様に改善目標を設定していきます。
もちろん、各部署の目標が決まれば、それは社員個々人の業務目標にもなるわけです。

ここまでは何も問題ないでしょう。
というか、そこまできっちり会社方針を末端の現場まで落とし込んでいくことができれば、方針の徹底という点ではある程度成功したようなものです。
しかし、もっとも重要なことは、その方針に基づいて各自が具体的に行動を起こし成果を出すことです。
方針や計画を立てただけで満足し、その後の展開を手抜きしてしまったら、うまくいくものもうまくいかなくなってしまいます。
実際、そんなことあるのかって?
はい、本当にあるんです。


変な話、私は目標を立てたり、計画を練って企画書を作成したりするのは好きなほうですから、机上の空論よろしくかっこいい目標・計画をつくることがあります。
社外コンサルタントの指導、レクチャーを受けた経験もありますので、彼らのノウハウを取り込んで見栄えのいい文書を作成することもスキルとしては持っているつもりです。
ただ、実際にその通り実行できる(た)かといえば、これはもう半信半疑といったところでしょうか。

特に、自分の上司が曖昧な方針をつくり、曖昧な表現で伝えた場合は、部下である私は同様に曖昧なものをつくり、成果も適当にごまかしてしまいます。
例えば、上司の方針に「業務改善による20%コスト削減」というのがあったとして、それに準じ私も「○○の改善による20%のコスト削減」という目標を立てます。
仮に○○の部分を事務消耗品の購入費としましょうか。
新年度が始まっても、私はこの目標に真剣には取り組みません。
しかし、年度末が迫ってきて評価の時期にさしかかった頃になると、この目標に対する落とし所を考え出します。
そして、例えば、こんなふうにまとめてしまうのです。
通常業務の中に事務消耗品の購入業務があれば、当然ある程度コスト削減はやっているはずです。
コスト削減が可能な品目はたくさんあるでしょうが、その中から20%以上削減できたものだけを抽出し、それらだけを合算して事務消耗品のコスト削減の成果にしてしまうのです。
そうすると、書類上はいかにも目標を達成したかのごとく書けるのです。
上司がそれを厳しく吟味しなければ、上司もまたそれを部門の成果としてその上の上司に伝え、こういう流れでめでたく評価してもらえるわけです。

業務改善を行う上で気をつけなければならないのは、目標を立てっぱなし、言いっぱなしではなく、それに基づいて詳細をきっちり詰めていき、具体的に実行し、成果をきちんと測ることが大事だということです。
そうしないと、すべてが曖昧になってしまい、本当に改善ができたのかどうか疑わしくなってしまいます。
そういう点では、改善活動を推進する担当者や部下に指示命令をする上司の役割はとても重要です。
性善説に立って、業務担当者や部下が自主的に粛々と業務改善を進めることを期待しているだけではダメです。
性悪説に立てとまでは言わないまでも、目標・計画を立てただけで安心せず、改善が実行に移され成果を出すまで監視し、プロセスを管理していくことが業務改善の成功には大事なのです。


kaizennooni at 11:31│Comments(0)TrackBack(0)clip!改善の難点 

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